スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

遠い夏の日 第三十七話

「ナツキ。るんるんじゃない。何処行ってたの?」

知美が夏生に流し目を送りながら質問した。

「ヒ・ミ・ツ!」

「またー・・もったいぶっちゃって・・。そーいえば波間のとこに行かないの?」

「え?あ?もう行ってきたけど・・休んでるみたい」

「へ?相変わらずだね?」

4時限目のホームルームで授業の全過程がすべて終わり一学期が終了するが、瞬の担任は職員室から波間家へ電話をしようとしていた。

この時間に登校してこないと少なからず単位には響くので、担任としての役目を果たさないとならない。

そんな事など瞬本人は心にも無く、旅用の適度な大きさのバックパック用ザックに適当な衣類と本を詰め、サーフボードと共に沖縄へ飛び立つ準備をしていた。

家の電話が何度か鳴っていたが、瞬は無視して羽田行きのバスの時刻表を見ていた。

[明日は必ず混むし・・今日中に入っておかないとな・・ギターまでは持っていけないな・・サーフィン、ライブハウスと音楽事務所訪問、そして沖縄の神話、オレには今回課せられた課題が沢山ある・・そして夏生との事・・]

夏生との距離を、どう保ちながら付き合っていくか瞬は考えていた。

[サーフィンは自分の趣味であるが、教えるなんて面倒なことが自分には出来るのだろうか・・でも、もしも2人で同じ時間を共有したなら楽しみも増えるのかもしれない・・それにバンドもあるしバイトもある・・オレは面倒な事を自分自ら選んじゃったのか・・]

漠然とではあるが瞬の頭の隅にそう考えがめぐっていた。

羽田空港行きバスは難なく高速道と首都高を使い瞬を運んでくれた。

スカイメイトの半額パスを使い、空席があれば数時間居眠りしていると、沖縄の地を踏むことができるのだ。

[ニホンコウクウ・・カラ・・オキナワエ・・ゴシュッパツノ・・オキャクサマニ・・ゴアンナイイタシマス・・]

空港に着き搭乗アナウンスが耳に入ってくると、身が引き締まる感じがした。

「那覇行きは空席ありますか?」

JALの空港カウンターで予約無し発券を申し出てみた。

「少々お待ちください。窓側と通路側どちらにいたしますか?」

「通路側でお願いします」

「搭乗前40分前までには搭乗ゲートに向かってください。行ってらっしゃいませ」

キリっした顔立ちだが、最後に微笑みを浮かべることを忘れない地上職員に送られて、どうにか沖縄には飛び立てる準備が整った。


にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ
にほんブログ村

にほんブログ村 マリンスポーツブログ サーフィンへ
にほんブログ村
スポンサーサイト

テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

■ Comment

非公開コメント

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。