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遠い夏の日 第二十四話

風が心地よく感じるくらいだったが汗ばむほどの気温だ。

他のポイントを見ようと思ったが、まだ風が止まないしウネリは出来ていないと思い止めた。

そのまま家に帰らず駅に向かった。

駅の公衆電話に入りプッシュボタンを押した。

「あの。波間ですけど・・。これからソッチ行きます」

「あーシュンか。スケジュール上がってるぞ」

「はい。それで・・・いや、後で話します」

瞬は電話を切り電車に乗り街まで向かった。

車中でずっと風の事を考えていた。

吹き続ける風の強さと高気圧低気圧の位置から、波の出来具合を予想してみる。

[たいして上がらないな。朝か夕方入ればいいや]

日々の波乗りも大事だが、夏休みのサーフトリップの方が今の彼には重要だった。

沖縄を頭の中でイメージしてみて、未知な部分が彼をワクワクさせていた。

音楽、波、食事、海の色、出会う人々、そして神話、旅はいつも行くと決めてから旅が始まる。

出発地点の点と目的地の点を結ぶ行程の線が、どれだけ濃い内容が詰まっているか。

旅行ではく彼がやろうとしてるのは、[旅]なのかもしれない。

学校で借りた本の神話の記述の部分に、不思議な内容が書いてあったのを瞬は思い出した。


[創世神話 古宇利島の伝承]

人文神話 

昔々古宇利(ふい)島(運天港の入口にある小さい島)に男の子と女の子が現れた。

二人は裸体でいたが、まだ愧(は)ずる(はじる)と云う気は起らなかった。

そして毎日天から落ちて来る餅を食って、無邪気に暮らしていたが、餅の食い残しを蓄えると云う分別が出来るや否や、餅の供給が止まってしまった。

そこで二人の驚きは一通りでなく、天を仰いで、

たうたうまへされ、たうたうまへ(お月様、もしお月様)

大餅やと餅お賜べめしょうれ(大きい餅を、太い餅を下さいまし)

うまぐる拾うて、おしやげやべら(赤螺を拾うて上げましょう)

と歌ったが、その甲斐もなかった、彼らはこれから労働の苦を嘗めなければならなかった、そして朝な夕な磯打際にウマグルなどをあさって、玉の緒を繋いでいたが、ある時海馬の交尾するのを見て、男女の交媾(まぐわい)の道を知った。

二人は漸く裸体の愧(は)ずべきを悟り、クバの葉で陰部を隠すようになった。

今日の沖縄三十六島の住民はこの二人の子孫であるそうな。 


[沖縄ってアダムとイブか?おもしれーや・・。そーいえば、ビギンてバンド最近ブレイクしてたな・・。沖縄最高かも]

瞬の頭の中でオキナワが回り始めていた。


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