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遠い夏の日 第九十八話

「同じシャーマン的な青森のイタコなどは絶滅寸前だと聞いてますが、ユタは弾圧されてきた歴史があっても、沖縄・奄美のユタは民衆の必要性に支えられて、その数は増えているそうなんです」

「ほう・・・それは・・・」

「はい・・・それを調べたいんです。ただ・・・」

千賀子は口籠もった。

「ただ、なんですか?」

冬島は、その先を聞きたかった。

「敗戦後と関係してると思うんです。でも・・・私が考えた仮説です」

「仮説・・・ですか? 敗戦か・・・それで?」

「今夜はやめておきましょう。いずれハッキリした事実がわかると思いますから・・・」

「なんだかな?気になっちゃうな?」

千賀子はビールを一口舐めるように飲んだ。

「ま?今夜は飲みましょう冬島さん。さて・・・もう一軒行きましょうか?」

「えぇ? もう一軒? 千賀子さんは酒強いですね?」

居酒屋のカウンター奥で若い店員がニヤニヤ笑っていた。

「女は強しですよ。さっ次行きましょう」

千賀子は店員に会計を告げた。

店を出ると熱帯夜が待っていた。

「次は・・・何処行きますか??」

「そうですね?ホテルのラウンジなんかは?」

二人の意見は一致し、タクシーに乗り込んだ。

「私のホテルでもいいですか?」

「どうぞどうぞ。帰りも面倒くさくないでしょうから」

「女は強しか・・・」

タクシーの中で冬島はおもむろに呟いた。

「そうなんですよ・・・それがヒント。ユタの仮説ね・・・」


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テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

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