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もう一つの海 第一話

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Pacifico 

アドリア海(イタリア語: Mar Adriatico}は、イタリア半島とバルカン半島に挟まれた海である。
北部は閉じており、ヴェネツィア湾と呼ばれる。
南部はオトラント海峡、イオニア海を経て地中海に繋がる。
バルカン半島沿岸には、ダルマティア諸島がある。
アドリア海の海港として知られる都市には、ヴェネツィア、バーリなどがあり、イタリア半島側に位置するルネサンス期のヴェネツィア共和国は、東方との貿易で利益を上げ 「アドリア海の女王」の異名で知られる。
現在もその特異な町並みを見ることができ バルカン半島側では、クロアチア沿岸部が複雑な地形をもち、風光明媚な景観を構成している。
保養地、景勝地が点在し、中でもドゥブロヴニクは「アドリア海の真珠」と呼ばれている。


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アドリア海の最深部、ヴェネツィア湾にできたラグーナ潟の上に築かれた、運河が縦横に走る水の都が ヴェネツィアで、ヴェネツィア本島は大きな魚のような形をしており、その真ん中を逆S字形に大運河カナル・グランデが流れている。
また、島のあちこちを細い運河が流れており、本島全体が小さな島々から出来ている。
運河には大小の無数の橋がかかっており、また地上には狭い道路が迷路のように巡っている。

本島のすぐ南には、サン・ジョルジョ・マッジョーレ島、ジュデッカ島、さらに南に下ると映画『ベニスに死す』で有名なリード島がある。 また、本島のすぐ東には、墓地となっているサン・ミケーレ島、さらに東にはヴェネツィアングラスで有名なムラーノ島、レース編産業の地ブラーノ島、そして、もっとも古い時代に栄えたトルチェッロ島がある。
車が入れないために、また、運河が発達していることもあり、主な交通機関は必然的に船になり、水上路線バスのヴァポレットVaporettoや水上タクシーのモトスカーフィMotoscafi、大運河の岸と岸を渡る渡し舟トラゲットTraghettoが、大運河、および、ヴェネツィア湾内を縦横無尽に走っていて、警察もボートで警邏を行うし運河に面した玄関を持つ建物も多い。
なお、ゴンドラと呼ばれる手漕ぎの舟が有名だが、現在では一部の渡し舟を除き観光用途で運行されている。
大潮、気圧の変化、そして、アドリア海を南から吹く風シロッコの3つの要因が重なると、アクア・アルタacqua alta、高水の意と呼ばれる高潮がヴェネツィア湾で起こる。
このとき、ヴェネツィアの街中まで水が入り込み、特に一番低いサン・マルコ広場は水没する。
ヴェネツィアの土地は、大陸からの川の流れに乗ってくる土砂、そしてアドリア海の波と風の力によって作られた湿地帯なのである。



シオン23歳。

彼女は此処べネツィアのムラーノ島で、ガラス食器のデザイン画を描いて生計をたてている。

「ねえ、マルコ・・・その蝦蛄一皿とニシンを二尾ちょうだい」

「はいよ。いつも有り難う・・・シオン・・・家に帰ったらママに伝えてくれないか。明日の夜、一緒に食事しないか?って・・・」

「おあいにく様。ママは昨夜から帰ってないわ。しばらく南イタリア辺りかパリにでも行ってるかもよ・・・チャオ!グラッツエ」

彼女の悩みの種は留守がちの遊び好きの母と、母に言寄るイタリア男達だ。
もっともイタリアでは女性に声を掛けないのは失礼だとされていて、道行く女性に男性の視線が刺さる。
彼女の母はギリシャ系イタリア人で、父はシオンが産まれた時に既に此の世には居なかった。
アジア系のブラウンの瞳の色から察すると、自分は中国か日本の血を引いてると思われる。


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フランセスとマリオ、二人はパリのカフェで向かいに見えるノートルダム寺院を見ている。
凍てつく12月のパリは、いつも曇り空だ。
店内のギャルソンだけが、自分のテリトリーを忙しく歩き回り額に汗している。

「ねえマリオ・・パリは如何?」

「フランセス・・・なんだってこんな寒空のパリなんかに俺を連れてくるんだい?」

「貴方は何もわかっていないのね・・・女は皆パリに憧れるものよ」

「冬のパリの空を見ながら冷たい空気を吸い込むの・・・そしたらなんだか自分に全ての自由が手に入った感覚に陥るの」

フランセスの長い睫毛が上下した。
ブルネットの髪を後へ纏め上げ、いかにも大人の女性を意識した雰囲気を演出している。
クリーム色の膝上までのコートを着た彼女をギャルソンが目配せした。

「マダム・・・御代わりは?」

「結構よ・・・ありがとう」

ギャルソンは彼女にウインクして立ち去った。
マリオは難しい顔を彼女に向けた。

「へー・・・そんなもんかね・・・俺にはわかりゃしないよ」

「イタリアで海を見ながらムール貝でワインを飲るほうが似合ってるさ」

「あら、そう? そんなに帰りたいの? だったら一人で帰ってもいいのよ」

「おいおい・・・よしてくれよ。フランセス・・・まったく君ときたら」

彼は手を腕を大きく広げ困ったジェスチャーをした。

「明日の予定だけど、ギャラリーラファイエット、プランタン、ボンマルシェ、BHVとサマリテーヌ全て周るから覚悟してちょうだい」

「あーこれだ・・・女と買い物はセットで付いて来るってね」

「さて、何処かのブラッセリーで一杯ひっかけて帰りましょう」

「はいはい・・・マダムの仰せのとうりにいたします」

マリオは苦笑いし、フランセスにKISSした。

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明くる日、ギャラリーラファイエットで多くの荷物を抱えたマリオがいた。

「フランセス。まだ買うのかい? 僕のカードが破産してしまうよ」

「大丈夫よマリオ・・・私のカードもあるから」

彼女は笑みを浮かべマリオを見つめた。
その様が、まさに買い物女王なので可笑しい。
マリオは宙を仰ぎ頭を振った。

_________________________________________________________________________

同じ頃、ベネツィアでシオンは地図を見ていた。
皿に盛った蝦蛄のワイン蒸しを、フォークに刺しながらオリーブオイルを少しだけつけ口に運んだ。
ゆっくりと噛みながら、冷えた辛口のイタリアワインを胃に流し込んだ。
一呼吸おきながら手に持ったイタリア全図を上から順に見ていき、カプリ島で彼女の視線が留まった。

「青の洞窟が見てみたい・・・」

シオンは口に出して、そう独り言を呟いた。
ニシンのマリネを丁寧にナイフで削ぎ、パニーニと一緒に味を確かめるように噛み砕いた。
汗をかいたように滴がワインボトルを濡らしている。
SYRAHと書かれたボトルを手に持ち、自分がデザインした口の細い背の高いグラスへ注いだ。
繊細な枝を摘み、口の中を洗った。

「ふぅーー」と息を吐いた。

「さて用意しなくちゃ」

シオンはテーブルの皿をそのままにし、服をソファーへ全て脱ぎ散乱させ、バスルームへ入っていった。


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テーマ : 自作連載小説
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